「気の置けない」の語源や正しい使い方とは?例文も紹介!

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日本語は、英語や中国語などの世界の言語の中でもずば抜けて語彙数が多い言語です。

「あの話題の商品をアマゾンでポチった」など、漢字表現だけにとどまらずカタカナ語もたくさん使われています。

さらに、古くから使われている慣用句だけでなく、新しい言葉もたくさん生まれています。

文化庁の発表する「日本語に関する世論調査」によると、本来の意味とは誤った意味で言葉を使っている場合がかなりの割合で存在するそうです!

今回は、意外と間違えやすい「気の置けない」という言葉の正しい意味や使い方を見ていきましょう!

 

「気の置けない」の由来とは?

「気の置けない」の正しい意味は、「気を許すことができる」という意味です。

「ない」という言葉が入っているのに、肯定の表現なのですね。

 

では、なぜこのような表現になったのでしょうか?

まずは、反対の意味を持つ「気が置ける」という言葉を見てみます。

この言葉は「気を遣う」という意味です。

 

「気の置ける」の「る」は可能という意味ではなく、自発の表現として使われています。

自発とは、意識しなくても自然と~をしてしまう、という意味です。

 

つまり、「気の置ける」を言い換えると「自然と気を置いてしまう」=「自然と気を遣ってしまう」という表現になります。

 

したがって、「気の置けない」は、反対の意味を持っているので「自然と気を遣わなくても良い」すなわち「気を許すことができる」という意味になりますね。

 

また、「心から打ち解けている関係」という意味にもなります。

 

このように、日本語には見たまんまで意味をとってしまうと、間違った意味でとらえてしまうものも多くあります。

 

 

「気の置けない人」の意味とは?

「気の置けない人」という言葉を良く耳にすると思います・

 

気の置けない人という言葉の意味を、「相手に対して気を遣ったり、遠慮しなくてはいけない人」、と想像した方。

残念!ハズレです!

気の置けないとは、気を許すことができるという意味でした。

 

つまり、気の置けない人というのは「気を許せる人」または「気を遣わなくてよい人」という意味になります。

 

 

「気のおけない」を使った例文で正しい使い方を覚えよう!

気の置けないとは、気配りや遠慮せずに接することができるという意味を持っていました。

その意味を理解した上で、どのように使用するのか正しいのかを、実際に例文でみていきましょう!

 

○「彼は気が置けないから気を付けてね」

これは間違った使い方ですね!

気の置けないを、油断できないという意味で使っているのが分かります。

非常に良く聞く表現ですが、これは誤りであると覚えておきましょう。

 

○「気の置けない仲間で集まって話すのは楽しいね!」

気の置けないを本来の意味で使ったフレーズです。

「気遣いや遠慮をしなくて良い」ので、「楽しい」という肯定的な言葉とニュアンスが合致しますね。

 

「気の置けない」の類義語「胸襟をひらく」

気の置けないという表現の類義語の一つに、「胸襟(きょうきん)を開く」という言葉があります。

心中で思っていることをすっかり打ち明けるという意味です。

日本語では、思いは胸の中にあるものとして考えられてきました。

胸襟とは、胸と(着物の)えりという意味です。

 

胸とえりをひらく、つまり思いのとどまっている胸をオープンにすることで「包み隠さず」話すという意味になるのですね。

 

 

まとめ

今回は「気の置けない」の正しい意味と用法についてまとめました。

気の置けないとは。気を許すことができるという意味でした。

この表現は特に誤用が多い言葉として知られています。

間違って覚えていた方は、この機会にチェックしておきましょう!

他にも、日本語にはややこしい言葉がたくさん存在します。

例えば、「失笑」はあきれるという意味ではなく「思わず笑ってしまう」という意味なのはご存知でしたか?

本来の意味を覚えるのはもちろん大切ですが、ふと間違って使ってしまわないように正しい表現も併せてしっかり覚えておきましょう。

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