社会人になると人に会うことも多くなりますね。
取引先への挨拶やお客様のお宅へ訪問することもあります。
そんな時手土産を持参しますが、渡し方にもマナーがあるのはご存知でしょうか?
例えば、手土産を紙袋のまま渡すのは失礼ですよね。
今回は特に和室での渡し方について見ていきます。
せっかく持参した手土産を気持ちよく受け取って頂くためにも、きちんとマナーを身に付けておきましょう。
和室でのマナーとは?
和室には和室ならではのマナーがありますので知っておきましょう。
まずはおおまかなポイントを押さえていきますね。
和室に入ったら、まず上座と下座の確認をしよう
和室の場合は、床の間に近いほうが上座になります。
床の間が奥にある場合は手前が下座、床の間が手前にある場合は奥が下座になります。
床の間がない場合は、入り口に近いほうが下座です。
ふすまの敷居と畳の縁は踏まない
祖父母の家などで注意された事がある方もいるかもしれませんが、NGです。
昔の畳の縁には家紋が入っていたことから、縁を踏みつけることは無礼にあたる行為とされてきました。
敷居はその家の象徴とされ、大切にするように言われてきました。
よその家ではなおさら、注意しなければいけません。
和室での挨拶は座礼が基本
相手の方が座っているのに、立ったまま挨拶をしてはいけません。
目上の方より、頭の位置が高いままの挨拶は失礼にあたります。
正座で座り、両手を膝の前でㇵの字に揃えてつき上体を45°下げお辞儀します。
挨拶をするときは座布団から降りて行います。
座布団が用意されていてもすぐに座らない
座布団を踏むのもマナー違反です。
まずは、座布団よりも下座に座ります。
相手から座布団を勧められたら、一言お礼を言って座ります。
また、座布団には向きがあります。縫い目のない辺が膝頭の方と決まっています。
勝手に動かしたり、裏返したりするのもマナー違反です。
手土産は紙袋のままではなく出して渡す
相手の正面を避けて袋(風呂敷)から出し、先に袋を畳みます。
相手の方に向き直り、手土産の正面を相手に向けた状態で置きます。
一言添えて差し出します。
基本手土産には生ものや溶けやすいものは避けますが、その場合は玄関でご挨拶したときに先に渡しておきます。
取り出した後の紙袋(風呂敷)は持ち帰ります。
ちなみに、手土産を渡すときに「つまらないものですが」を使うのはやめた方がいいでしょう。
日本人は謙遜することが美とされていますので、「つまらないものですが」という言葉を使っていました。
本来は「私は精一杯選んだものですが、立派な貴方にとってはつまらなく見えてしまう」という意味で、貴方を立派な人として立て、自分を謙遜している言葉です。
ですが、つまらないものを渡されたと解釈されてしまっては元も子もありませんよね。
こういう時は「心ばかりのものですが」「お口に合えば嬉しいのですが」や「おいしいと聞いておりましたので」など少しの謙遜を入れつつも、喜んでもらえると嬉しいという気持ちを込めた言葉を言えるといいですね。
和室での手土産の渡し方の流れ
ここまでポイント別に見てきましたが、実際にどういう流れになるのか具体的に見ていきます。
部屋へ通されたら、上座下座を確認し下座に座りましょう。荷物は横か少し後ろに置きます。(自分より下座になる場所がいいですね)
「本日はお招き頂きありがとうございます」と座礼できちんと挨拶をします。
持参した手土産を袋から出し、品物の正面を相手に向けた状態で置き、「お口に合うと嬉しいのですが」など一言添えて相手に差し出します。
座布団を勧められたら、「失礼します」と言ってから座ります。
ここまで出来ればバッチリです!
まとめ
以上、和室で手土産を渡すときのマナーについてご紹介しました。
大事なビジネスシーンはもちろん、私生活でも恥をかかないように正しいマナーをつけましょう。