複雑に絡み合う人間模様を描いたテレビドラマは、いつの時代も私たちの心に大切な何かを残してくれます。思わず自分と重ね合わせてしまう設定や、非現実的ゆえに見入ってしまう世界観など、さまざまなシチュエーションや舞台で、名俳優たちが繰り広げるドラマは、ずっと忘れられない作品にもなりますね。今日ご紹介するのは、そんな純粋でありながらも複雑で、切なさや苦悩とも切り離せないヒューマンドラマ。あなたがもう一度見たいと思う作品はありますか?振り返ってみましょう!
もう一度見たい!心に残るヒューマンドラマ
『最愛』
最愛 キャストは、とある殺人事件の重要参考人となった実業家の梨央(演・吉高由里子さん)と、彼女の初恋相手で事件の真相を追う刑事・宮崎(演・松下洸平さん)、そしてあらゆる手で梨央を守り抜こうとする弁護士・加瀬(演・井浦新さん)の3人が繰り広げる、「最愛の人のため」の真実が紐解かれていく物語。
梨央は学生時代、とある事件に巻き込まれていましたが、ショックのあまり記憶を封印していました。さらなる悲劇が梨央のまわりで起きる中、最愛の人を守り抜くために嘘を重ね続けている人は一体誰だったのか。
事件の解決ではなく、登場人物たちの心の内を細かく映し出す描写やストーリー展開が話題となった最愛 視聴率も好調で、誰もが忘れられない作品となりました。
『Nのために』
登場人物のイニシャルがすべてNから始まる本作では、タイトルの『Nのために』が誰を表しているのか…という考察も盛り上がりました。クリスマスの夜、資産家の息子・野口(演・徳井義実さん)と、その妻で野口からDVを受けていた奈央子(演・小西真奈美さん)が遺体となって発見され、殺人を自供した西崎(演・小出恵介さん)が逮捕される…というところから始まります。西崎が犯した殺人の真相とは?そして、「Nのために」に隠された真実とは…その殺害現場を目撃していたすべての「N」が織りなす、知られざる秘密と闇の物語でした。
ショッキングな描写や見ていてつらくなる展開もあったものの、ベースには純愛が語られており、思わず「N」に寄り添いたくなってしまうような、そんな心に残るドラマとなりましたね。
『モンテ・クリスト伯~華麗なる復讐~』
明るい性格で人から好かれる暖(演・ディーンフジオカさん)は、婚約者のすみれ(演・山本美月さん)や幼なじみに囲まれ、充実した生活を送っていました。ところが突然、とある事件の容疑者として拘束されてしまいます。暖はまったくの無実でしたが、仕組んだのは地元の仲間・幸男(演・大倉忠義さん)と清(演・新井浩文さん)だったのです。暖は、牢獄で出会った資産家の男性から莫大な資産を相続することになり、名を変えて、裏切り者たちに復讐を開始するのでした。
大切な仲間を逮捕させ、その婚約者を奪い結婚、大成功を収めている裏切者たちに対する復讐は見事なものでしたね。回を重ねるうちに少しずつモヤが晴れていくような、主人公が報われていくような、不思議な気持ちで見守った視聴者が多かったことでしょう。
『リバース』
湊かなえ原作の小説がドラマ化された本作も、人々の心に残った作品となったことでしょう。お人よしの深瀬(演・藤原竜也さん)は、唯一の親友・広沢(演・小池徹平さん)の死に疑問を抱き、真相を追い続けていました。広沢は、運転して出かけたまま行方不明になり、半年後に白骨遺体で発見されます。当時広沢は飲酒していたため、居合わせた仲間たちはそれを知っていたにもかかわらず、誰も警察に話しませんでした。ところが、飲酒運転で事故を起こし亡くなったと思われた広沢は、実は出発前に深瀬が淹れたコーヒーを飲んだことで、死亡していたのです。広沢は重度の蕎麦アレルギーがあり、それを知らなかった深瀬は、旅行先で手に入れた蕎麦のハチミツが入ったコーヒーを、広沢に差し入れしていたのでした。後味の悪い結末は、湊かなえ小説特有の雰囲気を出していて、それぞれの登場人物たちの表現力も秀逸でしたね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?巧妙な脚本に、瑞々しく丁寧なキャスト達の表現力は、私たち視聴者の心を掴んで離しませんでした。ドラマ終了後も、しばらく余韻に浸っていた…という人も多かったですよね。今日は、そんな視聴者人気の高いヒューマンドラマをご紹介してきました。まだ見たことがない作品があれば、ぜひこれを機にチェックしてみてくださいね。