近年サウナで「整う」のが流行りですよね。一方で、正しい知識なしでサウナを使うのは危険だとも言われています。
今回はサウナが危ないと言われる理由について紹介しますよ。
そもそも「整う」って?
そもそも、サウナでよく言われる「整う」ってどういう状態なのでしょうか。基本的にサウナの中で高温に耐え、その後水風呂に入った時や、その後の外気浴を浴びている時に「整う」感じになるようです。この「整う」状態は、医学的には「体がリラックスして副交感神経が優位になっている状態」なんですって。脳内麻薬が出ている状態というわけです。
サウナでオキシトシン、βエンドルフィン、セロトニンが出る
サウナと水風呂を行き来すると、温冷差の刺激で脳内にオキシトシン(ストレスを受けた時に増えるコルチゾールという物質を押さえる作用がある物質)、βエンドルフィン(苦痛を緩和する効果がある物質)、セロトニン(精神安定や安心感をもたらす効果がある)が分泌されます。これらの物質が脳内麻薬と呼ばれるもの。これらの脳内に快楽を促す物質を簡単に放出させられるのがサウナ、そして「整う」ということなのですね。
サウナ 整う 危ない一面も
しかし、サウナはいいことばかりではありません。サウナ 整う 危ない一面もあるのです。異常な高温の空間から冷たい水風呂に入ると、シンプルに心臓がびっくりするような感覚を覚える人も多いのではないでしょうか。サウナを適切に使用しないと、以下のような異常が起こってしまう可能性がありますよ。
体温異常
日本のサウナは、高温で乾燥したドライサウナが一般的ですが、この「高温」「乾燥」という特徴がそもそも体にとって負担となります。高温サウナに身を置いていると、体温が人の平均よりも3℃ほど高い39℃以上になってしまうことがあり、これが続くと様々な異常が体に起こってしまいます。体温が40℃以上になった日には致命的な症状を引き起こす危険性が高まってしまうので注意が必要ですよ。
血圧異常
高温のサウナに入ると血管が拡張します。血管が拡張すると全身の血流が良くなるのですが、反対に血圧は下がってしまいます。心臓というポンプを使って押し出さなくても血液が流れることから、血圧機能が低下してしまうのですね。もともとの血管が狭くなっている人は、血圧が下がることで心筋梗塞や脳梗塞のリスクもありますので、サウナの利用は慎重に行いましょう。
脱水症状
サウナに入ると体内の水分が大きく失われます。脱水状態の血管の中では血液がドロドロに濃縮された状態になってしまい、脳梗塞、心筋梗塞、通風、尿管結石、さらに腎臓にダメージを与えるリスクも。サウナは脱水症状を引き起こしやすいですが、脱水症状は適切に水分を取ることで防げるものですから、サウナを利用する際は水分補給も忘れずに行ってくださいね。
超高血圧状態
サウナで火照った体を水風呂で急激に冷やすと、血管が締まって短時間、かつ急激に超高血圧状態となります。サウナの過程で血管は拡張していたのに、水風呂に入ることで一気に締まってしまうのですね。低血圧から高血圧への急激な変化は体に大きな負担をかけることになります。その結果、水風呂で倒れてしまう人もいるようです。刺激が大きければ大きいほど「整う」快感も高まるものなのかもしれませんが、その快感の大きさこそ負担の大きさなので、水風呂は慎重に利用してくださいね。
安心安全なサウナを
サウナといえば、ロウリュも魅力ですよね。サウナ石などの熱源に水を注いで熱の蒸気を発生させ、蒸気を団扇で仰ぐことで体に熱波を吹き付け、発汗を促進するのがロウリュです。熱波師と呼ばれる方がロウリュを行うのですが、プロの熱波師である大盛熱狼さんが言うには「安心安全が度外視されていると感じるところも多い」のだとか。安心安全にサウナを楽しめるようにしたいですよね。ちなみに熱波師 年収は250万円から400万円とされています。
熱波を浴びたいサウナー必見!日本初のプロ熱波師・大森熱狼さんに色々聞いてみた – HANDSUM+〔ハンサム〕| 男にも「美」を。 (hundsum-beauty.com)
最後に
今回はサウナが危ないと言われる理由について紹介しました。
水風呂に入る前に温めのシャワーで汗を流してみたり、水風呂は控えたり。体調によってサウナのスタイルを変えるのも、安全にサウナを楽しむ工夫の一つだと思いますよ。